ほぼ満席の会場で解説中の田中氏
ほぼ満席の会場で解説中の田中氏
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 センサーの基盤技術となっているMEMS(微小電子機械システム)には、「安く大量に」と「高性能でリーズナブルに」の2つの開発トレンドがある。東北大学教授の田中秀治氏(工学研究科バイオロボティクス専攻 マイクロシステム融合研究開発センター)は、2015年7月21日に開催の「技術者塾」の講座「車載センサーやIoTデバイスに革新をもたらすMEMS技術」(主催:日経BP社)でこのように述べた。

 田中氏は、「安く大量に」が求められるのは、IoT(Internet of Things)向けのセンサーや無線通信デバイスとする。「高性能でリーズナブルに」が求められるのは、自動運転やロボットで求められるジャイロやレンジファインダー、赤外線イメージセンサー、マイクロフォンとする。

 同氏は、これらのデバイスの基礎技術を応用動向に基づいて詳細に解説した。今年に開催された国際学会「IEEE MEMS 2015」やセンサー関連の先端技術が登場した「Transducers 2015(18th International Conference on Solid-State Sensors, Actuators and Microsystems)」での発表に加え、発表内容の理解に必要な基礎技術を紹介した。