太陽光発電する自転車用道路(出所:SolaRoadコンソーシアム)
太陽光発電する自転車用道路(出所:SolaRoadコンソーシアム)
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上から見た様子(出所:SolaRoadコンソーシアム)
上から見た様子(出所:SolaRoadコンソーシアム)
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太陽電池セルを面状に並べたブロックを敷いて設置(出所:SolaRoadコンソーシアム)
太陽電池セルを面状に並べたブロックを敷いて設置(出所:SolaRoadコンソーシアム)
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発電量は好調に推移(出所:SolaRoadコンソーシアム)
発電量は好調に推移(出所:SolaRoadコンソーシアム)
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 オランダの応用科学研究機関(TNO)などが開発した、太陽光発電する道路「SolaRoad」による実証が、順調に推移している。太陽光発電機能を持つ世界初の道路で、TNOが主導するコンソーシアムは6月、最新の発電状況を公開した。

 SolaRoadは、自転車用の道路に、太陽電池セルを面状に並べた部材を敷き詰めたもの。長さ2.5m×3.5mのブロックを敷いて構成する。セルを厚さ1cmの強化ガラスで覆い、保護している。

 TNOのほか、オランダで道路関連を手掛けるOoms CivielとImtech Traffic&Infraがコンソーシアムに参画し、SolaRoadを開発している。

 アムステルダム近郊のクロメニー(Krommenie)付近にある自転車用道路で、約70mの実証設備の運用を2014年11月に開始した。実証試験の期間は3年間となっている。

 6月の発表では、現在までのエネルギー収率(energy yield)が、事前の予想を超えて好調に推移していることを明らかにした。

 約半年間の合計発電量は、3000kWh以上に達している。単身世帯の年間消費電力に相当する量となり、電動スクーターで地球を2.5周走れる量に相当する。

 単位面積当たりの発電量に換算すると、年間平均で約70kWh/m2に相当する。この数値は、設計時に上限と想定していた値という。稼働後、約半年間という早期にこの値を実現できたことは、予想以上の成果だとしている。