小型ミニバン「シエンタ」。
小型ミニバン「シエンタ」。
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コンパクトカー「ヴィッツ」。
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「カローラ」の売れ筋であるワゴン「カローラフィールダー」。
「カローラ」の売れ筋であるワゴン「カローラフィールダー」。
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Continental社製の「Safety Sense C」。単眼カメラと赤外線レーザーを一体化した。
Continental社製の「Safety Sense C」。単眼カメラと赤外線レーザーを一体化した。
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 トヨタ自動車は、汎用型の自動ブレーキシステム「Safety Sense C」のセンサーで検知できる対象物として、歩行者を追加する検討を始めた。現在は先行車だけだが、歩行者も検知できるようにすることで、衝突回避できる対象物を段階的に増やしていく。

 Safety Sense Cは、単眼カメラと赤外線レーザーの二つのセンサーで先行車を検知して衝突の可能性を判断、必要に応じてESC(横滑り防止装置)で自動ブレーキを作動させて衝突を回避するシステム。2015年4月に発売した新型「カローラ」をはじめとして、6月発売の「ヴィッツ」、7月の「シエンタ」など搭載車種を増やしている。

 ただ、欧州では自動車アセスメント「Euro NCAP」が2016年に、歩行者対応の自動ブレーキを評価項目に追加する計画。日本の自動車アセスメント「J-NCAP」でも同等の基準を採用する方向で検討している。

 一度実用化したセンサーは、自動車アセスメントの基準強化に応じて変更するのは難しい。そこで、トヨタは自動ブレーキ用のカメラのハードウエアに変更を加えることなく、ソフトウエアのアップグレードで、カメラで検知できる障害物の種類を増やしていく計画。対象となる障害物は、歩行者のほかに自転車なども検討中である。