実証プロジェクトでも太陽光発電をベースとしたマイクログリッドを構築(出所:Powerhive社)
実証プロジェクトでも太陽光発電をベースとしたマイクログリッドを構築(出所:Powerhive社)
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 米国の電力設備・サービス関連事業者であるPowerhive社は5月、ケニアでマイクログリッドの運用を開始したと発表した。

 ケニアにおいて、民間企業として初の発電・配電・買電事業者になったとしている。100%子会社のPowerhive East Africa社が運用している。

 2014年2月に認可を得て、ケニア西部のKisii郡とNyamira郡にマイクログリッドを構築した。国営の電力網が行き届いていない数百カ所の農村地域に電力を供給する。

 Powerhive社は、2年間以上にわたり、Kisii郡の四つの村において、再生可能エネルギー発電電力だけで構築したマイクログリッドの実証プロジェクトを実施し、その結果を踏まえて認可を得たという。

 実証プロジェクトでは、約1500人にサービスを提供し、新たな機器の製造、学校への電力供給などの事業を創出したとしている。灯油や軽油を使わないため、有害物質を排出しない利点もある。

 ケニア政府は、2030年に国内を100%電化する目標を掲げている。Powerhive社によると、ケニア政府は、民間企業による分散型の発電所や電力網への投資を促すことが、目標の達成を、最も早く、最も安く実現する方法と認識しているとする。全国各地を連系する電力網の構築は、未電化地域の電化を実現する方法として、経済的な選択ではないためとしている。

 ケニアのエネルギー規制委員会(Energy Regulatory Commission)は、上位の電力網に連系しないオフグリッドの電力網の導入を促しており、今回のマイクログリッドもその一環となる。