2018~2022年に向けて車載カメラ市場は大きく変わる。ビューカメラからセンシングカメラに主役が移り、市場は台数ベースで現在の3倍規模に拡大する。このような予測を立てるのは、テクノ・システム・リサーチのアシスタントディレクターの駒田隆彦氏だ。車載カメラ市場を数カ月かけて調査し、最新レポートをまとめたばかりの同氏は、8月5~7日に開催の「車載イメージングソリューション」で分析結果を語る予定だ。講演に先立ち、同氏の寄稿記事をお届けする。(日経エレクトロニクス)

 2009年11月にモスクワで開催された交通安全に関する世界閣僚国際会議に於いて、2010年から2020年の10年間で、交通事故による死者を半減するという目標が採決された。

 この採決を機に、シートベルトやエアバッグなどのパッシブ系の予防安全に加えて、歩行者の安全や事故の未然に防ぐ為のアクティブ系の予防安全としてADAS(先進的運転支援システム)へと取組みが本格的に動きだした。

 ADASの用途は、走行時の運転支援機能をサポートするシステムと駐車時の運転支援機能をサポートするシステムがある。

 製品としては、カメラ、ミリ波レーダー、レーザーレーダー、超音波センサーなどがあり、それぞれの製品の機能と用途目的によって使い分けが進んでいる。(図1)

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