経済産業省は6月24日、固定価格買取制度(FIT)に基づく、設備認定の最新状況を公表した。それによると、2015年3月末時点の非住宅用の太陽光は78.84GW、住宅用3.79GWとなり、太陽光全体で82.63GWに達した。ただ、買取価格が29円/kWh(税抜き)に低下することに伴う年度末の駆け込み認定は、前の年度末に比べると大幅に減少した。

 買取価格の低下する直前の駆け込み認定は、非住宅用太陽光で顕著に見られ、2014年2月に7.8GW、同年3月に26.5GWに達した。これに対し、2015年2月の非住宅用太陽光の認定は2.8GW、同年3月の認定は7.9GWに留まった。2014年度には、すでに買取価格が32円/kWh(税抜き)に下がっていたことや、出力抑制に関するルール変更などによって今後の事業性に不透明感が出てきたことなどが影響したとみられる。

 2015年7月に、買取価格は29円/kWh(税抜き)から同27円にさらに下がった。FITのルール変更により、買取価格の決定時期は、「接続申し込み時」から「接続契約の締結時」に変わった。ただ、「270日ルール」により、申し込み時から270日(9カ月)経っても電力会社の都合で契約締結に至らなかった場合は、その時点の買取価格になる。270日ルールで、同27円の買取価格を確実にするためには、6月末が接続申し込みの期限となる。6月末にどの程度の「駆け込み」があったかが、注目される。