丸紅は6月22日、新潟県関川村において、合計約2.7MWの太陽光発電所が発電を開始したと発表した。
出力649kW~1.349MWの3カ所で、合計すると2.712MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)となる。
2014年12月~2015年1月に稼働を開始しており、6月20日に竣工式を開催した。
100%子会社の再生可能エネルギー発電事業者である、三峰川電力(東京都千代田区)が発電事業者となる。
三峰川電力は、長野県や山梨県で小水力発電を手がけ、最近ではメガソーラーの運用も手掛けている。
丸紅グループの国内の太陽光発電事業は、10MW以上のメガソーラーは丸紅本体で、10MW以下ならば三峰川電力が担当することで、グループ全体で合計出力200MWの太陽光発電所を運営している。
丸紅本体では事業の効率が見合わない規模の案件でも、売上高約10億円という規模の三峰川電力であれば、小規模なメガソーラーでも事業性を確保できる。
この区分けによって、小規模の太陽光発電所まで、グループ内で展開できるようにしている。
今回は、関川村の3カ所に、出力649kW、714kW、1349kWの太陽光発電所を建設した。
それぞれの規模は、最大1.3MWと相対的に小さいが、近隣する3カ所に、まとめて建設することで、建設や連系に関わる費用を削減し、事業性を満たす計画とした。
関川村にある、廃校した中学校のグラウンドなどの遊休地を活用した。村有地を2カ所、民有地を1カ所借りている。
発電した電力は、東北電力へ売電する。3カ所合計の年間発電量は、一般家庭約700世帯の消費電力に相当する、260万kWhを見込んでいる。
EPC(設計・調達・施工)サービスは、日立システムズ(東京都品川区)が担当した。太陽光パネルはカナディアン・ソーラー製、パワーコンディショナー(PCS)は日立製作所製を採用した。
丸紅によると、関川村における案件では、三峰川電力が開発、運営している北海道清水町におけるメガソーラーの経験が生きているとする。
北海道清水町では、今回と同じように、出力500kW~1MWの5カ所に分散した太陽光発電所を一気に立ち上げ、合計で出力4.273MWの太陽光発電所を運営している(メガソーラー探訪の関連記事)。こうした運営や、同じような積雪地域におけるノウハウも生かした。