ピコグリッドシステムの仕組み(出所:デンソー)
ピコグリッドシステムの仕組み(出所:デンソー)
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 デンソーは5月28日、超小型電気自動車(超小型EV)を活用した独立電源ネットワークシステム「ピコグリッドシステム」を開発し、そのシステムを使った構内移動の運用を安城製作所(愛知県安城市)で開始したと発表した。

 「ピコグリッドシステム」は、小規模な太陽光発電設備と蓄電池、超小型EVを活用して電力を供給する独立型の直流分散型の電力システムに、車両管理システムを組み合わせたシステムという。

 太陽光パネルで発電した電力を直流のまま超小型EVや蓄電池に蓄電することにより、直流から交流への電力変換ロスを抑制し、効率的に再生可能エネルギーを活用できる。また、電力を蓄えた超小型EVを「移動する電源」として、災害時など商用電源が停止した場合でも必要な場所に移動し、電源を供給できる。

 車両管理システムでは、超小型EVの位置情報や充電状態を管理し、カーシェアリング機能を提供する。デンソーではこのシステムを構内移動手段として用いる。社員証(ICカード)を超小型EVの鍵として使用でき、モバイル端末からの利用予約も可能になるなど、社員の利便性を高める取り組みも実施する。

 デンソーは、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)が普及した時代に向け、クルマと住宅など、地域全体でエネルギーを効率的に管理するためのマイクログリッドシステムを提案している。