米国の調査会社であるNavigant Research社は5月18日、全世界で計画中、開発中、稼働済みのマイクログリッドの合計出力が、直近の約1年間で約3倍に増加したと発表した。

 2014年第2四半期の4393MW(4.393GW)から、1万2000MW(12GW)に増えた。この増加は、北米が牽引した。長期的には、アジア太平洋が最大市場になると分析している。

 マイクログリッドには、離島や山村などの遠隔地に構築される独立型と、上流の電力網と連系するタイプがある。太陽光発電のほか、風力発電、ディーゼル発電機、燃料電池などを主な電源とし、コージェネレーション(熱電併給)システムを活用する場合もあるとしている。

 米国の東海岸を中心に、マイクログリッドの構築を促進するための政府の支援策が実施されている。こうした支援策に基づいたプロジェクトは、現在は提案中、または、開発の初期段階にあるが、数年以内に稼働する見込みである。

 稼働済みのマイクログリッドについては、北米が約66%を占めている。

 Navigant Research社では、計画中、開発中のプロジェクトについては、2015年第2四半期にも、アジア太平洋が主導し始めるとみている。