米Qualcomm社といえば「Snapdragon」シリーズに代表される、スマートフォン向けのプロセッサーや、移動通信モデムのイメージが強い。しかし、スマートフォン以外のネットワーク接続機器、いわゆるIoT(Internet of Things)の分野でも、強いポジションを得ている。

図1 Qualcommはエッジを狙う
スライドはQualcomm提供。
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 このことを強く認識させたのが、2015年5月14日に米国サンフランシスコで開催された「IoE Day」だ。同社のプロセッサーや通信用半導体は、スマートフォン以外に、ウエアラブル機器、クルマ、ヘルスケア機器、無線LANルーターなどのネットワーキング装置、スマートホーム系機器、タブレット端末などのモバイルコンピューティング機器で、数多く搭載されているという。

 これを裏付ける数字の1つが、同社の決算だ。Qualcommグループの中で、半導体製品を販売を担うQualcomm Technologies社のスマートフォン(携帯電話機)以外の売り上げは、2014年度に10億米ドル(約1220億円)を超えた。さらに、スマートフォン以外の売り上げが同社の売り上げ全体に占める割合は、2014年度の時点では10%に満たなかったが、2015年度の決算予想では10%を超えるという。

図2 IoTはQualcommにとって既に重要分野
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