津波による塩害で農作を断念した土地を出力約52.5MWのメガソーラーに(出所:九電工)
津波による塩害で農作を断念した土地を出力約52.5MWのメガソーラーに(出所:九電工)
[画像のクリックで拡大表示]

 九電工、オリックス、ベルテクノエナジー(東京都千代田区)、九電みらいエナジー(福岡県福岡市)、北斗電気設備工事(福島県南相馬市)は5月19日、福島県相馬市に出力52.452MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を建設すると発表した。

 5社によるSPC(特定目的会社)の「合同会社レナトス相馬ソーラーパーク」が発電事業者となる。出資比率は、九電工が40%、オリックスが30%、ベルテクノエナジーが19.8%、九電みらいエナジーが10%、北斗電気設備工事が0.2%。

 建設地は、東日本大震災の津波で被災し、塩害によって農作が困難になった土地である。2015年3月に農地転用が認められ、地権者と土地活用に関する契約を締結した。

 地域貢献策として、発電事業における収益の一部を、地域の農業振興のために寄付したり、O&M(運用・保守)に関する地元での雇用創出などを予定している。

 相馬市磯部字芹谷地などにまたがる、約70万m2の土地に、約19万8000枚の太陽光パネルを並べる。

 7月に着工し、2017年6月に発電を開始する予定。稼働後の年間発電量は、一般家庭約1万6660世帯分の消費電力に相当する、約6000万kWhを見込んでいる。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、九電工・北斗電気特定建設工事共同企業体が担当する。O&M(運用・保守)は、九電工が担当する。

 太陽光パネルはハンファソーラーワン製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した。