兵庫県内産のスギを杭基礎や架台に使った棒垣集合発電所(出所:住環境システム協同組合)
兵庫県内産のスギを杭基礎や架台に使った棒垣集合発電所(出所:住環境システム協同組合)
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腐食を防いだり、木材を有効活用できるように設計(出所:住環境システム協同組合)
腐食を防いだり、木材を有効活用できるように設計(出所:住環境システム協同組合)
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 住環境システム協同組合(兵庫県養父市)は、養父市で出力500.0kWの太陽光発電所「棒垣集合発電所」の稼働を開始した。兵庫県内産のスギを基礎や架台に使い、2014年8月に着工し、3月に売電を開始した。

 同組合では、市場でほとんど流通しないという、兵庫県内産の木材の活用を促進し、森林業の活性化に取り組んでいる。

 特殊な防腐処理を施すことで、太陽光発電向けの架台として活用できるようにした。

 まず、地面との接点から、地上15cm、地下50cmをモルタルで保護し、腐食を防いだ。

 杭基礎や架台に使ったスギの部材には、「インサイジング加工」と呼ばれる防腐剤の加圧注入を施した。

 太陽光パネル20枚を縦4段、横5列に組み、一つの架台で支えた。縦4段で4m、横5枚で8mとなり、4mを定尺長とする木材を有効に活用した。

 杭基礎が422本、土台が672本、梁桁・束・筋交が2274本、方杖が168本で、合計234.8712m2のスギを使った。

 スギの産地は兵庫県宍粟市など、原木は山崎木材市場などで調達し、竜野ハウジング(兵庫県姫路市)が加工製材、さんもく工業(岡山市)がそれぞれ担当した。

 太陽光パネルは中国テルサンソーラー製(2240枚)、パワーコンディショナー(PCS)は日新電機製(2台)、キュービクルは河村電器産業(東京都品川区)製を採用した。