調査会社の米IHSは4月23日、2014年の太陽光パネルメーカーの出力ベースの世界ランキングを発表した。

 上位10社の合計出荷量は、全体の約49%となる23.7GWとなった。2013年は約48%で、2014年はわずかに比率が増えた。

 中国メーカーが依然として市場を支配する状況となっている。この理由として、IHSでは、中国が世界最大の市場であることに加え、中国市場が海外の太陽光パネルメーカーに対して閉鎖的なことを挙げている。

 中国メーカーは、中国以外に、日本や米国をはじめとする世界各地の市場で好調な販売が続いた。上位10位は、中国をベースとするメーカーが7社を占めた。

 トリナ・ソーラー(1位、2013年:2位)、インリー・グリーンエナジー・ホールディング(2位、2013年:1位)、カナディアン・ソーラー(3位、2013年:同)、ハンファソーラーワン(4位、2013年:10位)、ジンコソーラーホールディング(5位、2013年:同)、JAソーラー(6位、2013年:9位)、レネソーラ(8位、2013年:7位)となった。

 中国メーカー以外では、シャープ(7位、2013年:4位)、京セラ(10位、2013年:7位)の日本勢2社のほか、米国からファーストソーラー(9位、2013年:6位)のみとなっている。

 トリナ・ソーラーは前年比30%増となり、インリーを抜いてトップとなった。ハンファソーラーワンは、ハンファQセルズとの合併効果もあり、前年の10位から4位と大幅に上昇した。

 IHSでは、2015年の世界市場は、前年比30%増の57GWに達すると予想している。

 全世界の太陽光パネルメーカーの工場の平均稼働率は、2014年の61%から、2015年は69%に向上する見通し。中でも、上位メーカーの稼働率は90%以上に達すると予想している。