釧路湿原の南に位置する(出所:ハンファQセルズジャパン)
釧路湿原の南に位置する(出所:ハンファQセルズジャパン)
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 大手太陽光パネルメーカーの日本法人であるハンファQセルズジャパン(東京都港区)は4月21日、北海道釧路市で約2MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「ハンファソーラーパワー釧路愛国発電所」の運転を開始したと発表した。

 釧路市愛国にある、面積6万4248m2の土地に、自社製の出力255Wの多結晶シリコン型パネルを7860枚設置した。

 年間発電量は、一般家庭約690世帯分の消費電力に相当する、約250万kWhを見込んでいる。

 出力約0.8MWの北発電所、出力約1.2MWの南発電所で構成している。北発電所には3180枚、南発電所には4680枚のパネルを並べた。

 2014年4月1日に着工し、北発電所は同年12月24日に先に稼働を開始していた。南発電所は、2015年3月2日に稼働を開始した。

 ハンファQセルズジャパンによると、釧路市は寒冷地ではあるものの、積雪が少なく、日射量も多いという、メガソーラーに向く地域だとしている。

 今回の釧路愛国発電所は、釧路湿原の南に位置するため、地盤の性質上、基礎や架台の設置に工夫が必要だった。

 そこで、地下4mにある「支持層」(構造物を支えやすい地盤・地層)まで、杭を打ち込んで安全性を確保した。

 ハンファQセルズジャパンは、太陽光パネル販売だけでなく、自社グループを発電事業者とするメガソーラーの開発にも注力しており、日本では大分件杵築市の出力24.5MW(メガソーラー探訪の関連記事)をはじめ、6カ所、合計出力約 31.7MWが稼働済みとなった。