藤田建設工業が開発に取り組んでいる(出所:藤田建設工業)
藤田建設工業が開発に取り組んでいる(出所:藤田建設工業)
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 福島県を地盤とする総合建設会社、藤田建設工業(福島県東白川郡棚倉町)は、今年3月7日に約2MWのメガソーラー「関辺太陽光発電所」の開所安全祈願祭を行った。ヒノキの間伐材で組み立てた架台を独自に開発し、太陽光パネルを設置した。

 藤田建設工業とグループ会社でつくる「合同会社ひかりの里」が昨年9月より白河市関辺に建設していたもので、開所安全祈願祭には、関係者ら約50人が出席した。今後の安全運転を願い藤田社長が玉串をささげ、続いての送電開始式では関係者らにより運転開始のスイッチが押され、東北電力への送電が開始された。

 設置面積は4万5120m2で、京セラ製多結晶型太陽光パネルを9548枚設置した。パネルの出力は2387kWとなる。県産のヒノキ材を使用した木製架台で、約600m3を使用した。年間の発電量は一般家庭730世帯分の使用量に相当する見込み。

 同社は、林業の活性化につなげるため、地元産の間伐材を利用した太陽光発電パネル架台の実用化に取り組んできた。原材料にはスギよりも強度の高いヒノキを採用。防腐処理は施さず、施設の稼働終了後には木質燃料などとして再利用できるように配慮している。