下水処理場の屋上をメガソーラーに(出所:SPN社)
下水処理場の屋上をメガソーラーに(出所:SPN社)
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 カナダで屋根設置型太陽光発電を開発するソーラーパワーネットワーク(SPN)社は3月27日、静岡県富士市にある、出力約1.21MWの屋上型メガソーラー(大規模太陽光発電所)「富士市西部浄化センター太陽光発電所」を竣工したと発表した。

 SPN社は、カナダで創業し、屋根を借りによる太陽光発電の専業企業。

 静岡県における最大級の屋上型太陽光発電所だという。また、SPN社にとって、日本で竣工した屋上型太陽光発電所の第一号となった。3月26日に開所式を開催した。

 下水処理場である西部浄化センターの屋上をメガソーラーとして有効利用するもので、4752枚の太陽光パネルを並べた。

 同浄化センターは、津波避難ビルに指定されているため、災害時には、太陽光発電電力を直接、利用できる非常用電源の設備を備える。

 発電事業者は、SPN社の日本法人と国際ランド&ディベロップメント(東京都千代田区)の共同事業体となる。

 富士市が公募した「終末処理場屋根貸し太陽光発電事業」に採択され、SPN社の日本法人が設計・開発、国際ランド&ディベロップメントが建設を担当した。

 年間発電量は、一般家庭約310世帯分の消費電力に相当する、約1176MWhを見込んでいる。発電した電力は、全量を東京電力に売電する。

 太陽光パネルはハンファQセルズジャパン製、パワーコンディショナー(PCS)はドイツSMAソーラーテクノロジー製を採用した。

 SPN社の日本法人と国際ランド&ディベロップメントの合同事業体は現在、富士市の東部浄化センターでも、屋上型メガソーラーの建設プロジェクトを進行中である。

 2カ所の合計出力は約2.3MWで、合計年間発電量は、一般家庭約600世帯分の消費電力に相当する量を見込んでいる。