トランスポートネットワーク構成 7機関の図。
トランスポートネットワーク構成 7機関の図。
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 KDDI研究所、三菱電機、国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)、慶應義塾大学、富士通、イクシアコミュニケーションズ、東陽テクニカの7機関は、通信技術や管理手法といったアーキテクチャーの異なる複数のネットワークドメインからなる全国規模の光トランスポートネットワークを構築した(ニュースリリース)。これらネットワークドメインをまたがるシームレスな通信フローをSDN(software defined networking)技術を用いて動的に生成する相互接続実験に成功した。

 発表によれば、グローバルな人・モノの流通がコモディティー化していくに伴って、世界中どこからでもシームレスに提供可能な通信サービスに対する需要が高まってきた。一方で、各国あるいは地域単位で構成されるネットワークは、通信事業者が地域事情に合わせて、異なるアーキテクチャーや技術で構成している。これら複数のネットワークを一元的に集中制御すればネットワークをまたがった通信サービスを迅速に提供できるはずだが、膨大な処理・すべての技術に対する依存性を考慮しなければならないなど、実現は困難とされていた。

 今回、その実現可能性を確かめた。すなわち、全国に構築した異なる技術のトランスポートネットワークを、新世代通信網テストベット「JGN-X」等を用いて接続した大規模トランスポートネットワークを構築した(参照)。そして、各ネットワークドメインに配備したSDNコントローラが連携制御することで、複数のトランスポートネットワークドメインをまたがる通信フローを設定する相互接続実験を成功させた。