米IBM社は2015年4月13日(米国時間)、コグニティブコンピューティング技術「IBM Watson」のヘルスケア応用に向けた事業部門「IBM Watson Health」を立ち上げると発表した(関連リリース1、同部門のウェブサイト)。Watsonを活用したオープンなヘルスケアクラウド基盤「Watson Health Cloud」を構築する。この事業に関して米Apple社、米Johnson & Johnson(J&J)社、米Medtronic社の3社とそれぞれ提携することも明らかにした(関連リリース2、同3)。
iOSアプリで集めたビッグデータを解析
Apple社とは、同社の「HealthKit」や「ResearchKit」を採用するiOSアプリの開発者向けに、Watsonを活用したクラウド環境を提供する。各種iOSアプリが扱うヘルスケアデータを、同環境で管理したり解析したりできるようにする。HealthKitは、Apple社の端末で収集したヘルスケアデータを、サードパーティーのiOSアプリで利用可能とするもの。ResearchKitは、ヘルスケアデータを(利用者の同意の下で)医学研究などに提供できるようにするためのオープンソースソフトウエアである。
IBM社は、HealthKitを用いた法人向けヘルスケアアプリも独自に開発する。企業の従業員の健康管理をサポートするアプリだ。