完成予想図(出所:パシフィコ・エナジー)
完成予想図(出所:パシフィコ・エナジー)
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 太陽光発電のデベロッパーであるパシフィコ・エナジー(東京都港区)と、米GE(ゼネラルエレクトリック)グループのGEエナジー・フィナンシャル・サービスは3月31日、宮崎市細江に出力96.2MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)に共同出資すると発表した。完成すると九州最大規模のメガソーラーとなる見込みだ。3月30日に着工し、2018年春に売電を始める予定。

 ゴルフコースを建設する予定だった約140haの土地に、中国トリナ・ソーラー製太陽光パネルを約30万枚設置する。EPC(設計・調達・施工)サービスは東洋エンジニアリング、O&M(運営・保守)は旭電業が担当する。GEは、発電事業への出資に加え、定格出力1.26MWの同社製パワーコンディショナー(PCS)を50台提供する。太陽光パネルの設置容量96.2MWに対し、PCSの定格出力は63MWとなる。

 三菱東京UFJ銀行を単独幹事行とする日本の金融機関12行によるノンリコース型プロジェクトファイナンスを組成し、22年間で総額350億円の融資を受ける予定。発電電力は九州電力に売電する。年間発電量の見込みは、3万世帯の消費電力量に相当する。

 パシフィコ・エナジーは2012年に設立された。バージニア・ソーラー・グループの傘下で、米大手エネルギー・不動産関連企業のJamiesonグループに属す。パシフィコ・エナジーとGEエナジー・フィナンシャル・サービスが共同出資し、東洋エンジニアリングがEPCを担当するメガソーラープロジェクトは、岡山県久米郡(32MW)、同県美作市(42MW)の案件に続き、細江太陽光発電所で3件目となる(関連記事) 。

 GEエナジー・フィナンシャル・サービスは、世界各地で2GWの太陽光発電事業に対し、19億ドルの株式と債務投資を行ってきた。今後、再生可能エネルギープロジェクトに年間10億ドル以上の投資を続けていくことを表明している。日本では、パシフィコ・エナジーとの3件のプロジェクトのほか、岡山県瀬戸内市の錦海塩田跡地に建設中の231MWのメガソーラー事業にも出資している(関連記事) 。