講演する高崎氏
講演する高崎氏
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 フィットネスクラブ大手、ルネサンス 取締役常務執行役員 ヘルスケア事業本部長の高崎尚樹氏は、経済産業省が2015年3月25日に東京都内で開催した「ヘルスケア産業の最前線 2015 in 東京」に登壇。「認知機能の低下を予防する統合型プログラム」と題して講演した。

 同イベントは、2014年度の経済産業省「健康寿命延伸産業創出推進事業」の成果報告会。その採択事業の1つが、ルネサンスがコンソーシアム代表団体を務める「認知症予防を目指す統合型MCI早期介入プロジェクト」。高崎氏はこの取り組みの狙いや成果を紹介した。

 同氏はまず、高齢化の進行に伴い、認知症が世界的な問題となっていることを指摘した。英国での調査によれば、同国の認知症に対する医療費は、がんに対する医療費の5倍。トータルの社会的コストは8倍にも達しているという。

 アルツハイマー病に代表される認知症は、アミロイドβやタウと呼ばれる「悪いたんぱく質が脳に蓄積されることで起こる。質の良い運動や食事、睡眠を取ることでそれをリフレッシュできることが分かってきた。特に運動の効果にはエビデンスがある」。