住宅内の消費電力や、太陽光発電の状況、蓄電池への充電状況などの表示例(出所:Solare Datensysteme社)
住宅内の消費電力や、太陽光発電の状況、蓄電池への充電状況などの表示例(出所:Solare Datensysteme社)
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 太陽光発電の監視システムメーカーであるドイツSolare Datensysteme社は3月12日、京セラ、ドイツEnergetik Solartechnologie-Vertriebs社と共同で、ドイツの住宅用太陽光発電向けに、蓄電池とエネルギー管理システム(EMS)の供給を開始すると発表した。

 Energetik Solartechnologie-Vertriebs社は、欧州や中東、アフリカにおける太陽光発電関連の販売代理店。

 京セラの蓄電池システム、Solare Datensysteme社のEMSを使い、太陽光発電の余剰電力を貯めておき、太陽光発電をベースとした電力の自給自足に近づける。Energetik Solartechnologie-Vertriebs社が5月に販売を開始する。

 ドイツでは、電力網に再生可能エネルギーが大量に導入された結果、出力変動などの影響が大きくなり、配電が不安定になる懸念が生じている。

 また、固定価格買取制度(FIT)に基づく買い取り価格が下がった上、電力料金が上がったことにより、太陽光発電に併設する蓄電池への需要が高まっているという。

 供給する蓄電池システムは、システム効率が97%と高い。パワーコンディショナー(PCS)と蓄電池を統合したユニットとすることで小型化し、柔軟かつ容易に住宅内に設置できるようにした。電力網に接続せず、独立して運用することもできる。

 蓄電池の容量は、4.8kWhと7.2kWhの2種類を用意し、顧客が選択できる。住宅内の消費電力や、太陽光発電の状況、蓄電池への充電状況などのデータは、インターネットを通じて、パソコンやスマートフォンなどで確認できる。