ワイドミュラー製の接続箱(出所:日経BP)
ワイドミュラー製の接続箱(出所:日経BP)
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 日本ワイドミュラー(東京都品川区)は、太陽光発電設備向け接続箱の国内での受注・導入実績が、2015年1月末に約1.5GWに達したと公表した。ドイツのワイドミュラー社は産業向けの電気的接続機器やエレクトロニクス製品を開発・生産・販売する大手企業。太陽光発電システム関連でも、接続箱や集電箱などを世界各国に販売している。

 国内メガソーラー(大規模太陽光発電所)で直流1000V仕様の設計が増えるに従い、日本ワイドミュラーは、接続箱の販売を伸ばしている。欧州のメガソーラーは、IEC(国際電気標準会議)に準拠した直流1000V回路での設計が主流になっており、ワイドミュラーも直流1000Vに対応した製品を開発・製品化し、実績が豊富だ。

 国内では、JIS(日本工業規格)に沿った600V回路が主流だったが、2013年に経済産業省が電気設備の技術基準の解釈を一部改正したことで、2014年に入り直流1000V仕様での回路設計が本格化した。

 日本ワイドミュラーが国内で販売を伸ばしている背景には、大手EPC(設計・調達・施工)サービス会社が、メガソーラー設計の直流1000V化に取り組み始めたことがある。東光電気工事や東芝プラントシステム、シャープ、きんでんなどがワイドミュラー製の接続箱などを導入しているという。