屋根用建材などを手掛ける元旦ビューティ工業は2月25日、福島工場(福島県本宮市)に、出力200kWの太陽光発電システムを設置すると発表した。
福島工場は、1992年3月に竣工した工場で、自社製の太陽光発電システム「元旦ウイング」の実証を兼ねて売電するため、南面の勾配屋根の前面に設置する。
同システムは、屋根に設置した太陽光パネルの裏面で暖められた空気を、外部に排出することで、太陽光パネルの温度上昇による発電効率の低下を抑制する。
また、積雪後の落雪を防ぐ雪止めの効果も担うという。この効果は、高さ30cmの積雪まで対応できる。
屋根上の太陽光パネルからの落雪によるトラブルが増えており、2014年12月には、屋根上のパネルから落下した雪によって、隣接する住宅の壁やカーポートの屋根、自動車のボンネットを損傷するといった事例の報告に対応し、資源エネルギー庁が太陽光発電協会に対策を講じるように要請している。
元旦ビューティ工業によると、こうした落雪事故への有効な対策になるとしている。
2015年4月に発電を開始し、年間発電量は約18.6万kWhを見込んでいる。発電した電力はすべて売電する。