太陽光パネル単位でMPPT制御するジンコソーラー製パネル。米Tigo Energy社の制御モジュールをパネルごとに装着(出所:ジンコソーラーホールディング)
太陽光パネル単位でMPPT制御するジンコソーラー製パネル。米Tigo Energy社の制御モジュールをパネルごとに装着(出所:ジンコソーラーホールディング)
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 中国の太陽光パネルメーカーのジンコソーラーホールディングは2月5日、兵庫県西宮市の地上設置型の出力2MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)に、太陽光パネルを供給したと発表した。

 発電事業者は、電子部品メーカーのIDECで、3月に稼働を開始する。

 供給したのは、ジンコソーラーが「smart modules」と呼ぶ、太陽光パネル単位でMPPT(最大電力点)制御するパネルである。米Tigo Energy社の制御モジュールをパネルに取り付けて実現している。

 MPPT制御は、太陽光パネルの出力に対して、電流と電圧を最適に制御し、最大の電力量(電力点)を維持する制御を指す。MPPT制御は、一般的にパワーコンディショナー(PCS)が担う。

 ジンコソーラーによると、PCSレベルでのMPPT制御では、部分的に影がかかるなどの理由によって、出力が下がった太陽光パネルがあった場合、PCSは、その出力が低いパネルに合わせてMPPT制御してしまうために、他の高い出力で発電しているパネルの発電量を低下させることになるという。

 こうした影響を防ぎ、パネルごとに最大の出力を実現でき、例えば、部分的に影がかかった状況の太陽光発電所の最大出力を20%向上できるとしている。

 ジンコソーラーは今回、7644枚のパネルを納入した。同社の「smart modules」を使った太陽光発電所としては、日本で最大規模だという。