東芝三菱電機産業システム(TMEIC)は2月5日、中国 江蘇省・塩城市に大規模太陽光発電システム用のパワーコンディショナー(PCS)の販売・製造会社を設立したと発表した。同社が、太陽光向けPCS専用の海外製造拠点を設置するのは初めて。
新会社の名称は、「塩城TMEIC 電力電子有限公司」。資本金は1880万元で、TMEICが100%出資した。2015 年2 月から事業を開始する。工場の敷地は6000m2で、太陽光発電システム用PCS「SOLARWARE」の定格出力500kW機と630kW機を製造する。1GW相当の生産高を目指す。
中国では、石炭火力などによる大気汚染、二酸化炭素排出量の増加が問題となるなか、国策として再生可能エネルギーの積極活用に取り組み始めている。すでに、世界最大の太陽光発電市場となっており、TMEICは海外戦略上、最重要地域と位置付けている。
今回、新会社を設立した塩城市は、豊富な日射量や土地を持ち、電力系統や電力消費地が近いなど、メガソーラー(大規模太陽光発電所)開発にとって好条件が揃っていることから、今後、多数の建設が期待されているという。
TMEICはすでに、中国国家電網で実施した性能試験「Zero Voltage Ride Through」に日本メーカーとして初めて合格しており、新会社の設立によりPCSの供給体制を整備する。