NTTスマイルエナジー（大阪市中央区）は1月27日、複数の太陽光発電システムで発電された電力を集めて、新電力大手のエネット（東京都港区）に売電し、その収益を太陽光発電設備販売会社に還元するサービス「エコめがねPlus」を開始すると発表した。
「業界初のプレミアム買取サービス」と位置付けており、2月23日に東京電力管内からサービスを開始する。サービスを取り扱う太陽光発電設備販売会社の募集を、1月27日に始めた。
NTTスマイルエナジーが展開している太陽光発電の遠隔監視サービス「エコめがね」を採用した太陽光発電システムで発電された電力を、固定価格買取制度（FIT）で定められた買取価格を上回る額で、NTTスマイルエナジーが買い取り、エネットに一括で売電する。
エネットへの買電収益の一部を、発電量に応じて、その発電システムを販売した太陽光発電設備販売会社に還元する。これによって、太陽光発電設備販売会社は、保守やメンテナンスといったサービスの原資として活用するなど、新たな事業モデルの構築が可能になると強調している。
発電システムの所有者にとっては、電力会社に売電するよりも、高額で売電できる利点がある。
太陽光発電設備販売会社は、NTTスマイルエナジーから受け取る、発電量に応じた還元額を、発電システムの所有者に還元することもできる。これによって、太陽光発電設備販売会社は今後の受注もしやすくなる。
エコめがねの設置数は3万5000台以上、設置ずみの太陽光発電システムの合計出力は350MWに達している。エコめがねを取り扱う太陽光発電設備販売会社も、1200社に拡大した。
太陽光の発電電力は、1カ所だけでは出力変動などが大きく、不安定な電源だが、多くの発電事業者を顧客に持つ利点を生かし、さまざまな地域に立地する太陽光発電設備を束ねた上、遠隔監視サービスで計測したデータを、クラウドコンピューティング上で分析することによって、発電量の予測も容易になることから、活用しやすい電源になるとしている。
