講演の様子
講演の様子
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 「早い時期に糖尿病患者に届けられれば、商品として価値あるものになる」――。セイコーエプソン 業務執行役員 センシングシステム事業部 事業部長の森山佳行氏は、「第1回 ウェアラブル EXPO」(2015年1月14~16日、東京ビッグサイト)の基調講演に登壇。「エプソンのウエアラブル事業戦略」と題して講演し、この中でウエアラブル型脈拍計の医療応用について語った。

 エプソンは、一般消費者や健康保険組合向けのウエアラブル型脈拍計を製品化済み。2014年10月には、ランニング用GPSウォッチ「WristableGPS」に脈拍計測機能を搭載。同年11月には、脈拍と体動を測れるリストバンド型活動量計「PULSENSE」を発売した(関連記事)。

 森山氏が同社のバイタルセンシング技術の強みの一つに挙げたのが、「ダブルセンサー技術」。脈拍センサーにフォトダイオードを2個搭載し、それぞれ脈拍と雑音を主に測ることで、運動中でも体動の影響を排除した正確な脈拍数を測定できるようにするものである。

 測った脈拍からどのような情報をフィードバックするかについても、検討を重ねてきた。例えば脈拍数と脂肪燃焼量の関係を基に、効率よく脂肪を燃焼できる運動強度を知らせ、メタボリックシンドローム改善につなげるプログラムを開発。健康保険組合向けに提供している。