市場調査会社の米IHS社の調査によれば、2014年の半導体の世界売上高は、前年比9.4%増の3532億米ドルとなる見込みで、2010年以来の高い成長率となる(発表資料)。IHS社は「市場は、この数年で最も健全。2013年の市場拡大(前年比6.4%増)は、ほぼメモリー分野の成長によるものだったが、2014年は全般に好調で、ホリデーシーズンにはさまざまなサプライヤーが好況の恩恵に浴することができる」(vice president兼chief analystのDale Ford氏)とみている。

 IHS社は半導体市場を28のサブセグメントに分類して調査している。2013年は28のうち12のセグメントで前年実績を上回ったが、2014年は22のセグメントで前年からの成長を見込んでいる。2013年はDRAMとフラッシュメモリーが30%超の成長を遂げ、ほかの半導体は1.5%程度の伸びにとどまっていた。2014年もDRAMとフラッシュメモリーは好調で、約20%の市場拡大が見込まれるが、ほかの半導体も6.7%成長する見込みだ。半導体メーカーも、2014年は約70%が増収になる見込み。2013年は53%が増収だった。

四半期ごとのメモリーとメモリー以外、半導体全体の成長率の推移(図:IHS社)
四半期ごとのメモリーとメモリー以外、半導体全体の成長率の推移(図:IHS社)
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 直近の2年間において、最も好調なのはDRAMとLEDだ。DRAMは2年続けて33%の成長率を記録するとみられる。DRAMは、その前の6年間のうち5年は深刻な市場の縮小を経験しており、2013年と2014年はその反動という。LEDは、2014年に11%以上の成長が見込まれる。LEDの市場は13年連続で拡大している。