山倉ダムへのフロート式メガソーラー設置イメージ(出所:千葉県企業庁)
山倉ダムへのフロート式メガソーラー設置イメージ(出所:千葉県企業庁)
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 千葉県企業庁は11月28日、市原市にある山倉ダムの水面にフロート式メガソーラー(大規模太陽光発電所)を設置・運営する事業者に、京セラTCLソーラー合同会社(東京都千代田区)を決定したと発表した。企画提案方式によって募集したところ、2者の応募があり、選定委員会の審査を踏まえて決まった。

 同メガソーラーは、ダム湖の水面に約13.4MWの太陽光パネルを設置して売電するプロジェクト。2016年3月の運転開始を予定する。年間の発電量は約1万5635MWhを見込み、一般家庭約4700軒の使用電力量に相当する。

 山倉ダムは、京葉臨海コンビナートに工業用水を供給することを目的として1964年に千葉県が建設した。養老川から取水し、ポンプで揚水して貯留している。湛水面積は約61haで、そのうち約18haに太陽光パネルを据えつけるフロート式架台を浮かべる。陸上部の約1.8haにパワーコンディショナー(PCS)、特別高圧の変電設備などの連系設備を設置する。

 発電設備を設置する水面や陸上部は、千葉県の保有する行政資産となるため、発電事業者は県に対し、使用料として年額1000万円程度を支払う。加えて、納付金として、年額2170万円を県に収める提案になっている。

 山倉ダムの周辺には、遊歩道などもあり、完成後は再生可能エネルギーへの理解と啓発の場としても活用する計画。陸上部の1.8haの事業用地内には、環境教育向けの施設も建設する予定。