図1◎「Toyota Safety Sense」の構成
図1◎「Toyota Safety Sense」の構成
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図2◎小型車向けシステムに搭載した衝突回避支援ブレーキ
図2◎小型車向けシステムに搭載した衝突回避支援ブレーキ
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図3◎歩行者も検知できる衝突回避支援ブレーキ
図3◎歩行者も検知できる衝突回避支援ブレーキ
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 トヨタ自動車は2014年11月26日、自動ブレーキを含む新しい安全運転支援システム「Toyota Safety Sense」を開発したと発表した。2015年に日米欧で導入を開始し、2017年末までにOEM(相手先ブランドによる生産)車や共同開発車を除くすべての乗用車に搭載する計画である。

 新たなシステムは、小型車向けの「Toyota Safety Sense C」と、中型車・高級車向けの「Toyota Safety Sense P」の2種類がある(図1)。Bセグメントまでの車両が対象になる前者の小型車向けのシステムは、レーザーレーダーと単眼カメラを一体化したセンサーユニットをフロントウインドーの室内側に取り付け、(1)衝突回避支援ブレーキ(2)車線逸脱警告「LDA」(3)自動ハイビーム「AHB」──という三つの機能を提供する。

 このうち、衝突回避支援ブレーキの検知対象は車両であり、自動ブレーキの作動速度領域は約10~80km/h、速度低減量は約30km/hである。例えば、停止している前方の車両に対して30km/h以下で走行する場合、自動ブレーキによって衝突を回避できる(図2)。二つめのLDAは、単眼カメラによって走行車線を認識し、車線逸脱の可能性があると運転者に警報を出す。三つめのAHBは、対向車のヘッドランプや先行車のテールランプを単眼カメラで検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替える。