単結晶シリコン型太陽光パネル「ブラックソーラー」の新製品(出所:日経BP)
単結晶シリコン型太陽光パネル「ブラックソーラー」の新製品(出所:日経BP)
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 シャープは11月20日、単結晶シリコン型太陽光パネル「ブラックソーラー」の新製品4機種を発売すると発表した。従来パネルに比べ、出力が約3.5%向上し、パネルでの変換効率は13.1~18.2%となる。ブラックソーラーは、電極をすべて裏面に構成した「バックコンタクト構造」を採用したことで受光面積が増え、相対的に効率が高いのが特徴。

 今回、さらなる出力向上を実現した改良点は、裏面電極をウエハーの隅にまで増やし、端まで伸ばして集電効率を高めたことと、配線シートの銅配線の隙間を細くすることで導通面積を増やすことで損失を減らしたことなどによる。

 新製品の発売と合わせて、「ブラックソーラー プレミアム保証」を開始した。20年間の出力保証に加え、20年間の機器保証も提供する。出力低下の度合いに関わらず、規定した内容で設置・使用することを条件に、不具合が生じた場合に保証する。パネルに対して20年間の機器保証を導入したのは、業界初という。堺工場でセル(発電素子)からパネルまで一貫生産するプロセスにおいて、微細加工や微細接続の精度を高めることで、信頼性を向上させたという。

 希望小売価格は、標準タイプ(210W)で12万円(税別)。12月9日から発売し、月に5万台を生産する。同社は、2014年下期の住宅用太陽光発電システムの販売量を同年上期に比べ、約20%増を目指す。販売店と販売会社の社員による訪問販売を強化する。