図1●大阪府立大学「グリーンクロックス新世代(GCN)植物工場」の緑化室内部の様子(a)と、自動移植機(b)
図1●大阪府立大学「グリーンクロックス新世代(GCN)植物工場」の緑化室内部の様子(a)と、自動移植機(b)
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図2●ポリウレタン製マット(a)と、搬送トレー(b)
図2●ポリウレタン製マット(a)と、搬送トレー(b)
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図3●診断結果を記録するRFIDタグ(a)と、ICリーダー(b)
図3●診断結果を記録するRFIDタグ(a)と、ICリーダー(b)
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図4●優良苗を育苗パネルへ移植している様子。自動移植機を上から見た様子(a)と、横から見た様子(b)
図4●優良苗を育苗パネルへ移植している様子。自動移植機を上から見た様子(a)と、横から見た様子(b)
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 椿本チエインは、植物工場で作物の優良性(将来の生育の良し悪し)を幼苗の段階から早期に診断し、優良苗だけを自動で選別する「優良苗選別自動化システム」を「アグリビジネス創出フェア2014」(2014年11月12~14日、東京ビッグサイト)で初めて出展した(ニュースリリース)。同システムは、大阪府立大学と共同で開発した技術で、同大学の完全人工光型植物工場「グリーンクロックス新世代(GCN)植物工場」では既にこのシステムが稼働している(図1、関連記事)。

 同システムは、幼苗の優良性を診断する「苗診断ロボット」と、その診断結果に基づいて優良苗だけを選別して移植する「自動移植機」で構成される。苗の自動選別により作物の秀品率を高められるだけでなく移植作業も自動化できるため、植物工場の生産性向上が期待できる。展示会では、この移植作業の詳細が明らかになった。

 苗診断ロボットの仕組みは以下のようになっている。まずポリウレタン製の長方形のマット(以下、マット)を準備する。マットには合計600のくぼみがあり、そこにレタスなどの種を植えて発芽・緑化させる(図2)。育成後の移植作業が簡単になるよう、マットには苗を1つずつブロック状に切り離すことができるよう切れ目が刻んである。このマットを、マットよりも一回り大きい560mm×580mmの搬送トレーに収納して発芽させる。