竣工式の様子(出所:新日本コンサルタント)
竣工式の様子(出所:新日本コンサルタント)
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 建設コンサルタントの新日本コンサルタント(富山市)は10月20日、出力1260kWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「NiX八尾ソーラーパワー」の竣工式を開催した。同発電事業は、富山市の環境モデル都市行動計画に基づく施策の一環として、公募により同社が採択された。太陽光発電設備の設置・運営を担当する。

 富山県八尾町にある約2.3haの採土跡地に建設した。太陽光パネルはネクストエナジー・アンド・リソース製の多結晶シリコン型を1.4MW分、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製(定格出力1260kW)を設置した。設計は新日本コンサルタント、施工は佐藤工業が担当した。年間に1233MWhの発電量を見込む。

 北陸地域では、日照時間が太平洋側に比べて少なく、積雪への対応などのコストアップ要因がある。加えて今回の発電サイトは、飛び地(北側ブロック、南側ブロック) で、かつ地形が長方形でないなどの施工上の課題があった。

 同社では、「独自の工夫として、高性能の最新型630kw容量のPCSを2 台採用し、パネル容量との最適な配置をシミュレーションにより見出し、日中の発電量に一部出力制限を設けながらも、トータルで効率的な発電量を得ることを可能にした」という。また、採土跡地である地盤の特質を活かし、「地中打ち込み式積雪対応架台の採用により大幅なコストダウンを可能にし、北陸地方のコストアップ要因と発電効率のトレードオフをクリアした」という。
 
 設置コストは、太平洋側に近いレベルにまで抑制(27.5 万円/kW)し、早期の回収(14 年前後)を実現した。新日本コンサルタントのエネルギーマネジメント事業の稼動発電所、第1号案件となる。