2016年の電力小売り全面自由化後は低圧の管理建物にも販売する(出所:大東建託)
2016年の電力小売り全面自由化後は低圧の管理建物にも販売する(出所:大東建託)
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 大東建託は9月8日、同社グループの大東建物管理(東京都港区)が新電力(PPS)「大東エナジー」(東京都港区)を設立したと発表した。2016年4 月の電力小売り全面自由化を見据え、大東建物管理が管理する賃貸住宅向けに電力を供給する。

 大東建物管理は2011 年9 月から、電力会社から高圧電力を一括購入し、低圧に変圧して各部屋へ供給する「高圧一括受電」事業を開始し、一般電気事業者より安い料金で入居者に電力を販売している。また、2012 年8 月からは管理建物のオーナーから屋根上を借りて太陽光発電設備を設置し、売電事業を展開している。

 屋根上に設置した太陽光発電による電力は、現在、他の電力会社に売電しているが、今後、売電先を大東エナジーに切り換えていく。大東エナジーは買電した電力をまず、高圧受電している管理建物(賃貸住宅)に安価で売電する。2016年4月の電力小売り全面自由化後は、低圧受電している管理建物(賃貸住宅)にも売電範囲を広げる計画だ。

 同社グループで管理する賃貸住宅は、2014 年8 月末時点で82 万戸、2017 年3 月末には100 万戸を超える計画という。2014年7月末時点で、高圧一括受電している管理建物は205棟、2089戸に達する。屋根上を借りて太陽光発電設備を設置している管理建物は2014年7月末時点で3712棟、発電容量は46.3MWに達する。同社では、2017年3月末までに太陽光発電設備を設置する管理建物を1万棟に増やす目標を掲げている。