沖縄県内のメガソーラー(出所:いちごグループホールディングス)
沖縄県内のメガソーラー(出所:いちごグループホールディングス)
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 沖縄電力は9月30日、沖縄本島系統における太陽光発電など再生可能エネルギー設備の接続可能量が、今年8月8日以降の接続申込みついては不可能であると公表した。

 ただ、追加的な接続の調整として、「2月~4月の3カ月間の出力抑制」を受け入れた場合に19MW 程度、「蓄電池を設置して昼間の太陽光電力を18時~25時頃に放電する」場合に59MW程度を上限に接続可能となる場合があるとことも示した。

 沖縄電力は昨年12月に「接続限界」に達し、住宅用を含め、接続が不可能になっていたが、今回、接続可能量を精査したところ、接続可能量が310MW程度であることが判明した(関連記事)。ただ、接続申込み状況を取りまとめた結果、今年8月7日までに受付済みの住宅用を含めた300kW 未満の設備の申込み分で、上限の310MW 程度を超過するため、8月8日以降の再エネ接続申込みついては接続が不可能という。

 同社は、接続が可能となる追加的な「接続の調整」手法を2つ挙げている。1つは「特定期間の太陽光発電停止」で、電力需要が少なく、特に需要と供給のバランスが厳しい2 月から4 月の3 カ月間に、太陽光発電の出力を抑制(発電停止など)することを求めている。もう1つは、「太陽光発電設備側での蓄電池設置」で、昼間の太陽光発電電力を全量蓄電池に充電し、18 時頃~25 時頃の時間帯に放電することを求めている。ただ、これらの追加的対策にも接続量の上限を設定しており、前者は19MW 程度、後者は59MW程度としている。

 出力抑制による19MW、蓄電池設置のよる59MWの接続可能量が終了した場合、沖縄電力管内は、住宅用も含めてすべての太陽光発電の新規での系統連系が不可能になる。今後は、自家消費型による逆潮流なしの太陽光発電システムの事業性に期待と注目が集まる。