官民連携インフラファンドの投融資案件(出所:東京都)
官民連携インフラファンドの投融資案件(出所:東京都)
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 富山第一銀行は9月25日、あおぞら銀行と協調し、富山県内で最大級となるメガソーラー(大規模太陽光発電所)プロジェクトに資金を供給すると発表した。同事業は、富山県が富山市舟倉地区に所有する土砂採掘場跡地20.4haに出力約7.6kWの太陽光発電設備を設置する。2015年3月に稼働する予定。

 同プロジェクトの事業主体は「SGET富山メガソーラー合同会社」で、富山県が公募により選定した。同社に対しては、東京都の「官民連携インフラファンド」が出資している。同ファンド(投資事業有限責任組合)は、スパークス・グループ(東京都品川区)の子会社が運用委託を受けている。

 総事業費は約28億円で、官民連携インフラファンドからの匿名組合出資のほか、富山第一銀行とあおぞら銀行からの借り入れでまかなう。発電電力は、北陸電力に売電する。

 東芝製の1枚250Wの太陽光パネルを3万744枚設置する。発電能力は富山県内最大級となる。パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用する。EPC(設計・調達・施工)サービスは、東芝と北電テクノサービスが担当する。

 官民連携インフラファンドは、社会資本投資における長期的かつ安定的な資金循環システムの構築に、都が先導的な役割を果たすことを目指して始まった(関連記事)。電力の安定供給と再生可能エネルギー促進に寄与する事業に、都が30億円を出資し、それを呼び水に民間資金を促し、ファンド総額約300億円、首都圏中心に出力規模で100~300MW分の発電事業に投資する。