農山漁村再生可能エネルギー法による再エネ開発のスキーム(出所;農林省)
農山漁村再生可能エネルギー法による再エネ開発のスキーム(出所;農林省)
[画像のクリックで拡大表示]

 岩手県軽米町は、同町の山内地区に出力約125MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設計画が進んでいることを、9月の町議会で明らかにした。建設予定地は、八戸自動車道折爪サービスエリアを東西に挟む約300haの山林などで、発電事業者と民間の地権者との間で協議が進められているという。

 2016年11月の着工、2017年10月頃の稼働を目指している。年間発電量は一般家庭約3万6000世帯分に相当する約1億3100万kWhを見込む。

 建設地のほとんどは林地のため、林地開発許可が必要になる。今回は、2014年5月に施行した「農山漁村再生可能エネルギー法」を適応して、林地の開発許可を円滑に進める方針だ。同法では、市町村が学識経験者などから構成する協議会を設置し、農山漁村と調和する再生可能エネルギー発電に関する基本計画を作成し、県と国が同意するという手順で進める。

 軽米町では、10月中にも協議会を設置し、基本計画を策定する予定だ。計画に基づき、林地開発許可を円滑に進めたい考え。計画地の林地の一部には、県が関与している分収造林も含まれるため、こうした手続きによって、分収造林の解除も進める予定だ。

 同町では山内地区のほか小軽米、高家地区の計4カ所でメガソーラー事業が計画されている。総出力は200MWに達する見込みで、一つの自治体としては全国で最大級のメガソーラー事業になる。