提供するシステムの概要
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 日立製作所は、東京建物および日立アーバンインベストメントと共同で、マンションエネルギー管理システム(MEMS:mansion energy management system)を用いた高齢者見守りシステムを開発した(リリース)。サービス付き高齢者住宅などに向けて販売する。東京建物と日立アーバンインベストメントが横浜市戸塚区で開発中のサービス付き高齢者向け住宅「GFE計画(シニア)」(戸数97戸)および「361計画」(同74戸)への採用が決定しており、2015年2月にシステム運用を開始する。

 今回のシステムでは、MEMSを活用して、集合住宅の各住戸における電力や水道の使用量、温湿度情報、在室/不在室情報といった生活情報を収集、蓄積して解析する。これを基に、居住者に異変が発生したと推測される生活情報の変化を検知し、居住者本人や家族、介護スタッフにメールなどで知らせる。こうした生活変化の検知情報を、居住者本人や家族はパソコンやスマートフォンで、介護スタッフはパソコンのウェブ画面で閲覧できる。

 例えば、在宅しているにもかかわらず、電力や水道が長時間使用されないなど、大きな変化がある場合には、異変が発生した可能性があると判定する。また、電力使用量を一定期間収集して住戸ごとにモデル化し、通常の電気使用量との差を監視することで、居住者の生活リズムの変化を検知する。この手法には、日立のビッグデータ解析のノウハウを活用するという。MEMSで収集したデータを解析することで居住者の生活リズムの変化を把握できることから、不測の事態の予防や効率的な介護プランの作成に役立てることが可能だ。