図1 マツダ「デミオ」。ヘッドランプはLED
図1 マツダ「デミオ」。ヘッドランプはLED
[画像のクリックで拡大表示]
図2 側面。ホイールとドアの間が長い。Aピラーの曲線を延長すると前輪の中心を通る
図2 側面。ホイールとドアの間が長い。Aピラーの曲線を延長すると前輪の中心を通る
[画像のクリックで拡大表示]

 2014年9月11日にマツダは「デミオ」予約受注を始めた。先代に対してホイールベースを80mm伸ばした。このおかげでディーゼルエンジンを積めるようになり、運転者が正面を向いて座れるようになり、踏ん張り感のあるデザインにできた。

 まずディーゼルエンジンを収容する場所ができた。ディーゼルエンジンはヘッドの後ろ側にターボチャージャー、触媒、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)などの多くの部品がある。今回は「アテンザ」「アクセラ」などの上位機種に積んだスカイアクティブシリーズの2.2Lのディーゼルエンジンがターボチャージャーを2個装備するのに対して1個にするなど工夫をしたが、デミオの小さい車体に載せるにはやはり大きく、先代の寸法では入らない。80mmの余裕を生かしてこれを収容した。

 なお、ガソリンエンジンの排気マニホールドは従来通り4-1配置だ。アテンザやアクセラは4-2-1の排気管を採用しており、これまでは4-2-1の排気マニホールドがスカイアクティブの必要条件と言われてきた。現在のデミオにスカイアクティブエンジンを採用したときは、「マイナーチェンジで車体側をいじれず、4-2-1の排気マニホールドを置く場所がないため4-1とした」と説明していた。4-2-1 排気マニホールドのエンジンを“フルスカイ”と呼んでおり、4-1はあくまでも暫定だった。

 ところがデミオの開発を進めたところ、4-1でも十分に要求仕様を満たすことが分かった。ディーゼルエンジンが入るのだから4-2-1の排気マニホールドは入るのだが、あえて4-1とした。このためガソリン車はエンジンの後ろ側に隙き間がある。