岩手県企業局が北上市相去町で建設を進めているメガソーラー(大規模太陽光発電所)、相去(あいさり)太陽光発電所で発電する電力の売却先を決める競争入札を岩手県が実施し、新電力の日本ロジテック協同組合(東京都中央区)が1kWh当たり38.8円で落札した。2014年3月に着工した同発電所は2013年度の認定設備で、落札価格は固定価格買取制度(FIT)による買取価格を2.8円/kWh上回った。

 発電規模は太陽光パネルの出力が1640kW で、パワーコンディショナー(PCS)の出力が1010kW。建設工事費は5億2190万円で、11月に発電を開始する予定。年間の発電量は137万kWhを見込む。EPC(設計・調達・施工)はユアテックが担当し、太陽光パネルは東芝製、PCSは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製の500kW機を2台と新電元工業製の10kW機1台を採用した。

 電力の小売り量を増やしたい新電力が電力調達先としてメガソーラーなど太陽光発電に着目し、政府が決めたFITによる買取価格を上回る価格で発電事業者から買い取るケースが増えている。相去太陽光発電所は県の「地球温暖化対策実行計画」に沿って県自身が建設した公営太陽光発電所で、地方自治法に則って売電先を一般競争入札で決めた。