東洋ケミカル機工など6社が出資したSPCが事業主となる「茂原ソーラーユートピア」
東洋ケミカル機工など6社が出資したSPCが事業主となる「茂原ソーラーユートピア」
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 東洋ケミカル機工(東京都港区)など6社が、千葉県茂原市に出力1.75MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「茂原ソーラーユートピア」を建設し、稼働を始めた。同発電所は、茂原市が市有地を使ったメガソーラー設置事業者を公募プロポーザル方式で募集し、東洋ケミカル機工を代表企業とした合同会社が選ばれた。8月28日に竣工式を行った。敷地は、市が住宅団地の整備を目的に所有していたが実現できず、30年近く遊休地になっていた。

 発電事業主はSPC(特定目的会社)となる。地元の有力企業がSPCに出資し、不足分は千葉銀行からのノンリコースローンによる借入金で賄った。まず、東洋ケミカル機工の基金拠出により一般社団法人「自然エネルギー利用促進協会」を作り、同協会が資本金を拠出してSPCとして合同会社「茂原ソーラーユートピア」を設立した。東洋ケミカル機工のほか、千葉石油、千葉銀行、房総信用組合、関東天然瓦斯開発など6社が出資した。

 こうしたスキームにすることで、出資企業のSPCへの影響力を抑制するとともに、出資企業の倒産など経営状態の悪化が、SPCによるメガソーラー発電事業に影響しないようにした。また、出資企業はすべて地域に縁の深い企業のため、配当利益は地域に還元されるという。草刈りやパネル清掃は、茂原市のシルバー人材センターを活用する。

 太陽光パネルは、中国インリーソーラー製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製、架台はクリーンエナジー製のオールアルミニウム製を採用した。メンテナンスは、東洋ケミカル機工が担当する。