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 岩谷産業は2014年8月28日、東京タワー(東京都港区芝公園)の下に水素ステーションを建設すると発表した。燃料電池車(FCV)向けに水素燃料を供給するだけでなく、FCVや水素関連技術を展示するショールーム機能を備えるのが特徴。

 新設する水素ステーション「東京水素ステーション」(仮称)の敷地面積は1097平方メートル、水素の充てん能力は70MPaで340N・m3/h。2014年9月に着工し、2015年3月に完成する見通し。

 水素ステーションはガソリンスタンドと違って、匂いがしないため、水素供給以外の施設と併設することなども模索されている。経済産業省の担当者は「水素ステーションは新しいビジネスモデルを構築できる可能性がある。今回のステーションで、その一歩を踏み出した」と述べる。

 岩谷産業は2015年度までに東京・名古屋・大阪・福岡の4大都市圏を中心に20カ所の商用水素ステーションを整備する計画。JX日鉱日石エネルギーも同時期までに40カ所の水素ステーションを整備する予定だ。

 なお岩谷産業の水素ステーション戦略については、日経BP社が9月11~12日に開催する、自動車関連の大規模セミナー「BEYOND2020 クルマが拓く未来~これから自動車関連ビジネスはこう変わる~」でより詳細に解説します。同セミナーには、トヨタ自動車も登壇する予定で、車両と水素インフラ両面の最新の取り組みを紹介します。環境対応車の中でEVやPHEVと並んでFCVがどう広がるのか見極めます。