米ゼネラル・エレクトリック(GE)は8月、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー、電気自動車(EV)を、欧州の電力網に容易に統合するための新たな管理システム「PowerOn Advantage Advanced Distribution Management System」を発表した。

 今回のシステムを使うことで、電気自動車を分散型電源として電力網に組み込んで、太陽光発電や風力発電の出力の変動を調整する役割を、電気自動車が担うようにできる。

 これによって、電力事業者にとって、電力網全体のエネルギー効率を向上できる上、需給バランスを維持するためのコストを低減できるようになる。

 再生可能エネルギーの出力変動、電力網の需給状況に合わせて、電気自動車の蓄電池への充放電を効果的に活用するには、複雑なシステムが必要になる。

 これに対して、電力網の管理・制御システム、デマンドレスポンス(受給応答)管理システム、停電管理システムなどを一つのプラットフォーム上で動作できるようにし、再生可能エネルギーや電気自動車を組み込んだ電力網の管理や制御を可能にした。

 電力網全体の業務プロセスを可視化した上、再生可能エネルギー発電所の発電状況、電力網全体の需給状況などに合わせて運用し、信頼性と効率性を向上できるシステムだとする。