埼玉県の秩父市は25日、メガソーラー(大規模太陽光発電所)事業に関して、イタリア系企業のHergo Sun Japan(エルゴ サン ジャパン、東京都港区)と土地賃借契約を締結したと発表した。事業用地は、埼玉県農林総合研究センター「秩父試験地」内にある2万1062m2の土地で、市が県有地・民有地を借り、市有地と合わせて事業主であるエルゴ サン ジャパンに賃貸する。土地の貸付金額は、1m2当たり年間100円。
事業用地には、農地として活用されていた場所もあり、市が主導してメガソーラー建設を前提に農地転用した。2012年に公募プロポーザル方式により、2社の応募のなかから、エルゴ サン ジャパンを選定した。
エルゴ サン ジャパンは、今後、約1MWのメガソーラーを建設する。今年10月に着工し、来年4月に稼働する予定。年間発電量は約110万kWhを見込んでいる。同社は2013年1月に秩父市とメガソーラー事業に関して基本契約を結んでおり、そのなかで年間147万円の寄付金を市に支払うことや、発電設備の施工に際しては、可能な限り地元企業を使うことなどを盛り込んでいる。
エルゴ サン ジャパンは、イタリア・ミラノに本社を持つインフラストルットーレ社の子会社。インフラストルットーレ社は、世界各国で再生可能エネルギー事業を展開している。エルゴ サン ジャパンは、秩父市のほか、埼玉県熊谷市などで、メガソーラー事業の計画を進めている。