米国の太陽光パネルメーカー大手のファースト・ソーラーと、日本の太陽光発電システム販売のエクソルは7月28日、ファースト・ソーラー製の薄膜太陽光パネルの供給取引契約を締結したと発表した。

 契約に基づいて、エクソルは、日本国内で設置する太陽光発電システムに、ファースト・ソーラー製のテルル化カドミウム(CdTe)を使った化合物半導体系太陽光パネルを採用する。エクソルによると、年間最大100MW分のファースト・ソーラー製のパネルを供給する目標としている。

 ファースト・ソーラーは2013年11月、日本におけるメガソーラー(大規模太陽光発電所)の開発に100億円を投資すると発表していた。今回のエクソルとの契約によって、ファースト・ソーラーでは小規模な太陽光発電所にも、同社のカドミウムテルル型太陽光パネルを提供しやすくなるとしている。

 エクソルによると、ファースト・ソーラー製のカドミウムテルル型太陽光パネルは、日本市場でも受け入れられるとしている。変換効率の高さや、高温時でも発電効率の低下が少ない特徴などによって発電事業の収益性が向上することを挙げている。

 エクソルでは、有害物質であるカドミウムを含む化合物を原料にするパネルの安全性については、「東京大学をはじめとした国際的研究機関より、その高い安全性が確認されている」としている(関連記事)。