[画像のクリックで拡大表示]

 パナソニック ヘルスケアは、薬局向けの「ヘルスケア手帳」サービスを2014年7月15日に発売する。本サービスを導入した薬局の利用者は、処方箋の撮影、送付、受付、調剤完了の確認まで無料のスマートフォンアプリで行える。「業界で初めて処方箋撮影から調剤完了通知までを一つのアプリで実現した」(同社)とする。

 薬局側は処方箋情報を受信するとともに、利用者の服用履歴など調剤に必要な情報をWebブラウザーで事前確認できる。専用端末は不要で、Webブラウザーから専用サーバーにアクセスし、ログインするだけでサービスを導入できる。

 本サービスのメリットは、調剤完了呼出まで薬局に行く必要がなくなり、時間の有効利用を可能にすること。これまで調剤薬局で薬を頼む場合は、薬局に行って処方箋を渡し、服用履歴やアレルギー歴、後発医薬品の利用意向などを伝え、薬を受け取るまで薬局で待つ必要があった。

 一方、薬局は本サービスを導入することで、離れた医療機関からの新規処方箋獲得など事業の可能性が広がり、営業時間外の処方箋受信により薬剤師の業務ピークシフトができる。また、FAXやメール受付ではできない服用履歴などの確認も事前にできるため、確実な調剤業務が行えるようになる。なお、服用履歴の登録は、調剤明細書に記載されている二次元バーコード読取でも、写真撮影でも行える。

 パナソニック ヘルスケアは既に、2013年度に総合メディカルの一部店舗で実証実験を実施。2014年度中に同社の約500店舗(グループ会社含む)に本サービスを導入し、他薬局への導入も進める計画。

 今回のサービスは、2014年7月16~18日に東京ビッグサイトで開催される「国際モダンホスピタルショウ2014」に出展する。