図1 クラリオン 代表取締役社長 兼 COO(最高執行責任者)の川本英利氏
図1 クラリオン 代表取締役社長 兼 COO(最高執行責任者)の川本英利氏
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 「従来の車載機器事業から大きく舵を切り、車両情報システムプロバイダーになっていく」――。クラリオンで代表取締役社長 兼 COO(最高執行責任者)を務める川本英利氏は力強く宣言した(図1)。

 同社は2014年6月25日に、報道関係者向けに事業戦略や新製品を発表する説明会を開催した。事業戦略を語ったのは、同年4月に代表取締役社長 兼 COOに就任した川本氏。冒頭の発言の通り、同社はこれまで主力としてきた車載機器事業から、新たな領域での成長を狙う姿勢を示した。川本氏の主な発言は次の通り。

 「我々は、2020年が自動車業界の大きなターニングポイントになると考えている。東京でオリンピックが開催されるためだ。自動車メーカー各社はさまざまな形で新たな取り組みを加速させ、政府もいろいろな形で交通インフラを再整備していくだろう。例えば、自動運転の実用化。自動運転が現実のものになっていく中で、我々は、『つながる』領域での事業と、『安心・安全』に関する情報をユーザーに提供する事業に注力する方針だ」

 「一つめの注力領域である『つながる』に関する大きな変化は、米Google社と米Apple社などが自動車業界と近くなってきていることだ。我々はもちろん、Google社やApple社といろいろな形で話をしており、より多くのユーザーにさまざまな形でサービスを提供していく」注1)

注1)クラリオンは、発表会の翌日である2014年6月26日に、Google社が自動車メーカーらと結成した「Open Automotive Alliance(OAA)」に加盟したことを発表している(発表資料)。