「ユアサ商事釧路川ソーラーパーク」(出所;ユアサ商事)
「ユアサ商事釧路川ソーラーパーク」(出所;ユアサ商事)
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鋼製杭と砕石・再生骨材を敷き詰め、地盤対策の効果を検証(出所:ユアサ商事)
鋼製杭と砕石・再生骨材を敷き詰め、地盤対策の効果を検証(出所:ユアサ商事)
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 ユアサ商事は7月1日、北海道釧路市内に「ユアサ商事釧路川ソーラーパーク」を竣工したと、発表した。同社の所有地に建設した出力810kWの太陽光発電所で、年間に96万kWhを発電すると見込んでいる。

 同発電所は、積雪・寒冷地における太陽光パネルやシステム機器の経年変化と影響調査を検証するためのテストプラントと位置づける。東芝製の単結晶シリコン型とソーラーフロンティア製のCIS化合物型の2種類の太陽光パネルを設置し、実発電量を調査する。また、軟弱地盤帯(湿地帯)における地盤対策として採用した鋼製杭工法と、防草対策として敷き詰めた砕石と再生骨材(リサイクル資材)の効果を検証する。パワーコンディショナー(PCS)は明電舎製を採用した。

 同社がテストプラントとして建設した太陽光発電所は、2013年7月に山口県平生町に稼働した「ユアサ商事平生メガソーラーパーク」(出力約1.2MW)に続いて2カ所目となる。平生町のサイトでは、パナソニック製とカナディアンソーラー製の多結晶シリコン型、ソーラーフロンティア製のCIS化合物型の3種類の太陽光パネルを設置した。また、発電所全体を見渡せる展望デッキや発電量を可視化するシステムを導入した。

 ユアサ商事グループは2005年に太陽光発電システムの販売事業に参入し、2011年度は住宅用を中心に約20MWを販売した。新たに取り組むメガソーラー事業に関しても、2カ所のテストプラントでの検証結果を生かし、顧客に有益な提案を目指すとしている。