紫外線の光を発電に利用できる。左は蛍光灯、右は紫外線にあてた時の様子(出所:日立化成)
紫外線の光を発電に利用できる。左は蛍光灯、右は紫外線にあてた時の様子(出所:日立化成)
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封止シートに活用(出所:日立化成)
封止シートに活用(出所:日立化成)
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 日立化成は6月26日、太陽電池の封止シート向けに、太陽光発電の変換効率を向上させる「波長変換粒子」の販売を開始すると発表した(ニュースリリース)。

 同社が開発した「波長変換粒子」とは、従来、発電に利用できなかった短波長の光(紫外線)を、発電に寄与する長波長の光(可視光)に変換する機能を持つ。波長変換粒子を応用した封止シート(波長変換フィルム)を使うと、太陽光パネルの変換効率を最大で2.2%程度高められるとしている。

 量産する波長変換粒子は、耐久性に優れたアクリル樹脂粒子内に蛍光体粒子を含有させた。封止シートに使った場合でも、太陽光パネルの耐久性を損なわず、かつ、封止シートの製造プロセスの変更も不要なため、封止シートの生産性に影響しないという。

 日立化成では、これまで波長変換粒子を封止シート向けにサンプル供給してきた。ここにきて、量産体制が整い、販売を開始した。