Project Morpheusを利用しているところ
Project Morpheusを利用しているところ
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 メガネをかけていても違和感なく着用できて、高い没入感を得られるソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のVRシステム「Project Morpheus(プロジェクトモーフィアス)」(関連記事 )。Morpheusを開発する上で留意した点を中心に、同社のゲーム開発のキーパーソンであるWorldwide Studios プレジデントの吉田修平氏に話を聞いた。(聞き手は根津禎=日経エレクトロニクス)

――Morpheusの開発で力を入れた点を教えてほしい。

吉田氏 大きく6つある。まずは、ビジュアル(視覚、映像表現)に関わる部分だ。例えば、視野角や遅延が不適切だと、ユーザーは気持ち悪くなる恐れがある。人間の予想と表示される映像にずれがあると人間は不快に感じる。ここは、現状でいい線まで来ていると思う。

 Morpheusの視野角は、メガネ着用時と裸眼時で若干異なる。メガネ着用時は、HMDの前側にある映像表示部を前方にスライドさせて、メガネ分のスペースを確保する。このとき、裸眼よりもHMDのディスプレーからの距離が遠くなるので、視野角は若干狭くなる。それでも、メガネをかけた状態でも視野角は水平90度と広い。裸眼の場合は、水平視野角は90度よりも広くなる。